らんままの気まぐれ独り言

LUNASEA、長澤知之が大好きな女の独り言です。時々太宰治が登場。

それでも理解するのは難しいと思いますが

最近、芸能ニュースとかでもモラハラという言葉を耳にすることがありますが、
モラハラの事を正しく理解している人がどれくらいいるでしょうか。

よく「精神的苦痛」と表現されますが、それは少し違います。
それはただの始まりにしかすぎません。

モラハラの恐ろしいところは、
マインドコントロールです。

相手の人格を否定するような発言や暴言。そして威圧的な態度・無視。
それは密室で行われます。決して第三者のいない場所で。

被害者は加害者に激しく威嚇され、恐怖を覚えます。
そして攻撃されないように相手の言う事を聞くようになります。

しかし、モラハラは止まりません。

極端ですが一例をあげます。
料理中、換気扇を回しました。
「換気扇回すなら窓も開けろ!」と怒鳴られました。
次の日、換気扇を回す時、窓を開けました。
「エアコンつけてるのにもったいない!考えたらわかるやろ!アホが!」と怒鳴られました。
そしてこちらが泣いて謝るまで無視が続きます。

これはほんの一例。他にも数え切れないほどの実例があります。

冷静に考えれば「はぁ!?」となるでしょう。馬鹿馬鹿しいでしょう。
しかし渦中にいる間は気付かないのです。
「ちゃんとしない自分が悪いんだ」そんな思考になるんです。

ここがモラハラの恐ろしい所です。
加害者は、被害者の思考を、言葉や態度を駆使し操ります。
罪悪感を持たせることで自分の思い通りに操ろうとします。

上記の窓の話は典型的で、どっちにしても怒鳴られるのです。
開ける、閉めるが問題なのではなく、
「恐怖を植えつける」ことが目的です。

次第に被害者は、何もかも自分の意思で決められなくなります。
窓を開ける。閉める。たったこれだけでも「開けていい?」「閉めていい?」と聞くようになります。
それは怒鳴られないための自己防衛でしかありません。

しかしそれは更にモラハラの被害を深める結果になります。
そのうち被害者は加害者の顔色ばかりを伺い、ビクビクするようになります。
喜怒哀楽を無くしていきます。表情がお面のようになっていきます。

そして訳もわからず泣いてしまう時があります。
それは心が出すSOSの信号だったんでしょう。

自分の身に起きていることを知りたい一心で、藁をも掴む思いで調べました。

ネットを彷徨っていたとき、同じような経験をされている方の話が載っていて、
そこで初めてモラルハラスメントという言葉を知りました。

加害者の特徴、被害者になりやすい人の特徴、モラハラの行動パターンなど、全てにおいて当てはまっていました。

「あぁ、私はモラハラの被害を受けていたんだ」
それがわかった瞬間に涙が流れて、そして暗闇から一筋の光を見たようでした。

体調不良で病院を何件も回っても原因不明と言われ、でも不調は続く。
一体これは何なの!?何かの病気じゃないの?と不安になるでしょう。
そんな時に「あなたの病名は○○ですよ。」と言われたらホッとしませんか?
病名がわかれば、治療法があるかもしれない。または緩和できるかもしれない。

そんな心境でした。そして立ち直るきっかけになりました。

もうおわかりだと思いますが、これは私の話です。実際に起きた事です。
モラハラを知ってからは私の思考が変わりました。

攻撃されても「あ~モラハラしてきたな~言わせておけばいい」と思うようにしました。
だって私は悪くない。罪悪感なんか植えつけられてたまるか。怒鳴り声も怖くない。

それでもモラハラはしばらく続きましたが、自分の心を強く持ち耐えていると
次第に攻撃も薄まってきました。

頭ごなしに怒鳴ったり、無視される事は少なくなりました。
私が反応しないから、面白くなくなったのかもしれません。

ちなみにモラハラの加害者は、本能でこうゆうことをやってます。
自分の言う事を聞く、従順な奴隷が欲しいのです。
緻密な戦略を立てているわけではなく、無意識で行います。これがまた恐ろしいです。

今はモラハラは収まってきていますが、それでも束縛などはあったり、
自由を勝ち取ることはまだまだ難しいところもあります。
ただ、心の健康を取り戻すことが出来ました。

「自分はモラハラの被害を受けている」
こう認識することで、自分を強くし、立ち直ることが出来ました。
もし同じように悩んでいる方がいたら、何かのきっかけになれば嬉しいです。
もちろん、これだけで解決できるとは限りません。
もっとひどい被害を受けてる方もいらっしゃいます。

そして、もしこのような内容を相談されたりした時は、絶対に味方になってあげて下さい。
モラハラ加害者は、外面が良く、第三者に訴えても「あんな良い人なのに」とか
「夫婦喧嘩はどこでもあるわよ」なんて言われたりして、更に誰にも相談できなくなることがあります。
(モラハラの二次的被害と言います)

モラハラは完全な密室で起こるため、また常識では理解できないことなので
被害者のことを理解してもらえることが中々難しいと思います。

実際に私自身、冷静に思い返せば、馬鹿馬鹿しいと思います。本当に。
「何で言い返さないの?」
「もっと強い態度で逆切れすればいいのに」
「下手に出るから相手がつけあがるのよ」
こんなこと言われて目の前が真っ暗になることもありました。
マインドコントロールされていますから、「そんな事をしたら倍以上になって返ってくる。怖い。」
という思考になってました。そしてその行動の自由すら奪われている状況なのです。
本当に馬鹿馬鹿しいですよね。

長くなりましたが、モラルハラスメントとは、「精神的苦痛」で片付けてはいけません。
人格を破壊するマインドコントロールです。

やはり分かりづらいと思いますが、どうか軽はずみにこの言葉を使うのを止めて
理解と関心を持っていただけたらと願います。