長澤知之 マカロニグラタン
長澤知之さんの曲から
タイトルだけ見ても、どんな曲なの?って興味そそられますよね(笑)
だけど聴いたらめちゃくちゃ切ない。
寂しさを抑えきれないような、心を突き刺す鋭い声。
ギターの弾き語りでとてもシンプルな曲だけど、強烈な印象が残ります。
マカロニグラタンが思い出の料理だったんだろうな。
彼女と言えばマカロニグラタン。みたいな。
当たり前だった日常が、突然なくなってしまった絶望感。
彼女の笑顔とか、一緒に過ごした時間とかが詰まった思い出の中に生きていたい気持ち。
だけどそれは過去であり現在ではないことも分かっている虚無感。
そのような感情をマカロニグラタンという単語に詰め込んで吐き出す。
何度も何度も叫ぶように感情を吐き出して、最後は「でももう食べられないんだね」って
認めざるを得ない現実を受け入れる。
長澤くんのギターは「本当に一人で弾いてるの??」といつも思ってしまうくらい
重厚で繊細で美しい。
そんなギターの音色と相まって、ひとつの物語が立体的に浮かび上がる。
長澤くんの曲は、どれも想像力を掻き立てられる。
曲の内容がフィクションかノンフィクションかは置いといて、
長澤知之という人の中から、あるいは彼のフィルターを通って曲が生まれているのがわかる。
どこかで聴いたことあるような…。誰かもそんなの歌ってたような…。ありがちな感じ…。
ということが全く無い。
全て長澤くんの言葉とメロディだなって伝わってきます。
かなり暑苦しく語ってしまいました。すみません(笑)
しかし、ギター一本で勝負できるミュージシャンがどれだけいるんだろうか。
とても貴重な存在ですよね。