【小説「津軽」の像記念館】太宰治の津軽を巡る
続いては小説「津軽」のクライマックス、子守であったタケに会いに小泊へ太宰は行きます。
今回の目的地
小説「津軽」の像記念館
タケさんのことや、小説「津軽」について詳しく展示されています。
次はここへ行くぞ!
弘前のホテルに泊まっていたので、ここから小泊を目指すとなるとなかなかの道のりです。
まず電車とバスの本数が少ない!
これは仕方のないことなので、レンタカーを借りない場合はこれに従って行動しましょう。
弘前駅を出たのは朝5時半頃。
約45分で五所川原駅に到着しました。
さて、小泊行きのバスは7:20発。
ここでまず約1時間の待ち時間発生です。
開いてないけど、とりあえず「太宰治思ひ出の蔵」を見に行きました。
五所川原駅から歩いて5分もあれば着きます。
蔵の横に、太宰と叔母キエの写真の大きな看板があります。
すぐ側にトカトントンスクエアと名付けられたお店が集まった場所があるのですが、別に小説トカトントンに関する物は何一つありません。
トカトントン好きだから何か残念。
思ひ出の蔵は、また帰りに寄る予定なので、外観の写真を撮ってすぐ五所川原駅へ戻りました。
バスの待合室で小説「津軽」を読みながら時間を潰す。やっとバスが来た。
バスに乗ったのは私と、おじさん一人とおばさん一人。お二人共、途中で下車されていきました。
小泊まで約2時間です。
運転手さんと私の二人っきりの旅が続きます。
小泊までもう少しのところのバス停で、お爺さんが一人乗ってきました。
私を見るや、何でこんな所に女一人でバス乗ってるんだ??と言いたげな不思議そうな顔で私をしげしげと見てくるではありませんか。
そりゃそうですよね。私もそう思います。
そのお爺さんも、小泊の手前で降りていきました。またもや運転手さんと二人っきり。
そしてようやく目的地のバス停、小学校前で降ります。
そこから歩いて2、3分で着きました。
小説「津軽」の像記念館
太宰とタケの銅像の背中が目に入りました。
「いたー!」とつい声に出してしまい駆け寄って写真撮影。いよいよ館内に入ります。
9時オープンで9時過ぎたぐらいだったかな、もちろん私一人です。他に誰もいません。
入館料200円。
ここは小説「津軽」について詳しく紹介されています。生前のタケさんのインタビューとか聞けます。
実は楽しみにしていたのが、太宰の骨格から復元した合成音声があると情報を知っていたので、それを聞きたかったんです。
太宰の肉声は残っていません。
興味があります。
復元された合成音声で、津軽の一部分を朗読してくれます。
「…声高い」私の第一印象
「…イメージと違う」第二印象
「合成感半端ないな」第三印象
もっと渋目の声だと思っていたので、ちょっとコレジャナイ感がありましたが、まぁ骨格から復元というのは難しいでしょうし、これが本人のものと近いかどうかも確認しようがありません。これはこれで良しとします。
こんな顔で聞いてましたが(˙-˙)
帰りのバスの時間までたっぷりあるし、ゆっくりじっくり見学しました。
1時間半ぐらいいたと思います。その間誰も来ません。貸切です。1時間過ぎるとさすがに寂しく、不安になってきました。
確かに場所が良くない。レンタカーかバスでしか来れません。何かのついでに寄る場所でもありませんし、ここを目的として来る人しかいないと思います。
でも見学して良かったですよ!
太宰治好きならお勧めします。
帰りのバスの時間。
本数が少ないので、行きのバスの運転手さんがそのまま帰りのバスも運転されてました。
そしてまた二人っきりのバス旅です。
そしてそして!行きしなに降りてったお爺さんがまたそのバス停から乗ってきた!
そしてそしてそして!またも私をお化けでも見るかのような目つきでガン見してくるではありませんか!
そりゃ不思議ですよね、明らかに地元ではない女が一人、観光地でもない場所でバスに揺られているんですもの。
お爺さん、ここに太宰治が来たのですよ。
こんな観光客にまたお会いになるでしょうから、その時はお化けを見るような驚いた顔はしないであげてね。
それぐらい何も無い所にあります。
帰りは斜陽館前のバス停で下車。
降りる時に運転手さんが「旅行で来たの?」と声をかけてくれた。
「はい!一人旅で。太宰治が好きなんです」と答えたら「そうなの!気をつけてね」とニッコリ笑ってくださった。
あの運転手さんの優しい笑顔が忘れられない。
次はいよいよ斜陽館です!